
2015年に閉店したくすみ書房店主の遺稿です。書店で平積みしてあるのをよく見かけていて前から気になっていました。
町の本屋さんの経営状況
当書に書かれていることは書店経営の厳しさについてです。
独自の企画を次々に成功させ注目を集めた有名な書店なのに資金繰りにはかなり苦労していたようです。
小さな書店がいかに厳しい経営環境なのかがわかります。
本を買うのは大型書店かネット
町の本屋さんには存続してほしいと思いつつも実際に本を買うのはやっぱり大型書店かネットになってしまいます。
小さな書店では探している本は見つからないことが多いので足が向かないのです。
売れ筋しか置かない書店
くすみ書房のように面白い書店が近くにあればうれしいですが、残念ながら僕の住んでいる町にそのような書店は見かけません。
どこの書店に行っても同じような売れ筋の本があるだけなのでわざわざ行かなくなりました。
町の本屋さんが消えて行くのは残念ですが、消費という選択の結果として受け入れるしかないのかもしれません。
最後にはAmazonだけが残る?
町の本屋さんは大型書店に淘汰され、その大型書店も大型書店同士で客を奪い合い、最後はAmazonだけが残るのでしょうか。
僕はAmazonのロゴを見ると、Amazonによってリアル店舗が一掃されアマゾン川流域に広がる熱帯雨林のように町が原生林へと戻っていく、といった意味に思えてしまいます。
その原生林にはAmazonへつながる端末だけが残されているのです。という妄想はちょっと飛躍しすぎでしょうか。
Amazonのロゴの意味
aからzまであらゆる商品が揃っているという意味があるそうです。そしてオレンジの矢印はお客さんの笑顔を表しています。
本の買い切り方式が始まる
Amazonが出版社から仕入れた書籍を返品しない「買い切り」方式を開始するというニュースを読みました。
返品をしないということは、売れ残った本は安くしてでも売らなければなりません。
Amazonは書籍の値下げも検討しているようです。もしそうなったら今後ますますAmazonで本を買う人が増えるでしょう。
それでも書店は残る
書店経営に厳しい時代だからこそ、くすみ書房の店主のように新しいことにチャレンジする書店が出てくるのも事実です。
僕は都合のよい消費者でしかないですが、書籍販売の過渡期にたたかう書店が新たな読書の楽しみを提案してくれるのではないかと期待せずにはいられないのです。